卒業生メッセージ

金澤 璃音さん

早稲田大学 国際教養学部国際教養学科3年(2024年度現在)

おかげさまで、幸せだった6年間。 今度は私が、返す番。

小学生のころは海外で暮らしていたので、英語にはそこそこの自信がありました。一方で、日本語には少し不安もあったし、当時は日本人特有の人との距離感にも、慣れていなかったようにも思います。でも、当時どんなことで悩んでいたかなんて、ほとんど思い出せません。それほど、鎌女で関わったクラスメートや先生方はあたたかくて、いつも幸せな気持ちにさせてくれたから。

 

鎌女の魅力をひとつに絞るのは難しくて、例えば歴史やロケーションも、私にとっては大きな魅力でした。日本の伝統的で豊かな文化を肌で感じられたし、茶道体験や雅楽鑑賞を通じて、日本人としての価値観が自分に備わっていることに気づいて、ほっとしました。国際教育も充実していて、残念ながら感染症の影響で留学は叶いませんでしたが、それでも模擬国連や陸奥杯スピーチコンテストへ参加して、スピーキングスキルを磨けたことは、今も私の自己肯定感を支えてくれています。

 

そして何より、仲間の存在が大きいです。環境のおかげか、みんながチャレンジ精神を持っていて、それぞれの目標に取り組んでいる。だからこそ素直に応援し合えるし、励まし合える。6年間をいっしょに過ごせた仲間たちのことは、言葉にすると恥ずかしいけど、かけがえのない宝物だと思っています。

 

今、私は「幸せ」に焦点を当てた心理学、ポジティブ心理学という分野の研究を進めています。どんな風に生きれば幸福を感じるのか、そのメカニズムを解明する学問です。振り返ると、鎌女での6年間は確かに幸せでした。帰属意識、成長の実感、仲間の存在。自分の経験から、きっと「幸福のヒント」を見つけられると思います。いつかこの学問から発展した功績で、社会にプラスの影響を与えることが、私の目標です。